2012年3月19日月曜日

有松散歩

・洗濯日和な晴天の月曜日です。

 週末はあいにくの天気でしたが、友人Fさんと有松絞りの町へ出かけました。
 名古屋駅から20分ほどのところですが、駅からすぐの保存地区に入ると
 約400年前、江戸時代につくられた古い街並みが残されていました。

 今回たまたま古い染め問屋さんの家できものの展示会が開かれていて
 中をのぞかせていただくことが出来て、絞り染めの着物も見られて
 自分が知る”絞り”のほかにもいろいろ種類があるのを知りました。
 とくに「手筋絞り」という手法で染められたきものがとてもすてきで
 いつか着てみたい!と思いました。

 6月にある「有松絞りまつり」の時には普段公開していない古いお家など見学できるそうです。


・”有松・鳴海絞会館”に展示されていたふすまの一角です。
 絞り染め50人ほどの職人さんが約200日かかって仕上げたのだそうです。


 布を糸で括る絞りの作業の実演も見学しました。
 一定のリズムで手早い手の動き、そして気の遠くなるような細かい作業です・・・
 職人さんはたった1つの種類だけをひたすら極めるそうです。
 ほかの伝統工芸と同様に、高齢化と後継者不足のため
 約100種類ほどあった絞りの種類もだいぶ少なくなってしまったとのこと。
 今は絞りの工程を中国へ委託することも多くなってきているそうです。

 手仕事で作られる工芸品の値段は、その作業を知れば納得しますが
 庶民には高嶺の花となってしまって生活から遠いままになってしまう・・・
 昔からパトロンのような人々が育ててきた工芸品は難しいけれど
 取り入れられる範囲で自分の生活に手仕事で作られたものを
 良く選んで取り入れて、長く使いたいと思っています。

・有松散歩の記念に、藍と絞りのお店・中濱商店さんで手ぬぐいを買いました。
 偶然にもFさんも同じものを選んでいておそろいになりました。


 建物が登録文化財とのことで雰囲気のあるお店でした。
 お母さんがいろいろと説明して下さって勉強になりました。
 娘さんが染めて、お父さんが帯を手描きして、お母さんが接客されて
 まさに家族の連携プレーです。

 駅前開発が街並み保存とは違う方向に進んでしまっているようで
 今後どんなふうになってしまうのかが少し心配です。
 建物や技術が消えていくことはとても残念ですが、諸行は無常です。
 今回、実際に目で見る機会がもてて良かったと思います。

 雨のなか付き合ってくれたFさん、ありがとう!

2 件のコメント:

morupen さんのコメント...

楽しかったです。以前ガイドしてもらったことをもっと覚えてたら良かったんだけど。
写真、ステキです。傘差しながら撮ったとは思えない!

かえる洋裁店 / Kaëlle Clothing さんのコメント...

先日はありがとう!片手で撮った写真だからブレブレかな・・・と思ったのだけど、意外と大丈夫でした ^_^v
道端で親切なおじさんが街の成り立ちを説明してくれたし、間違って入ってしまったきものの展示会でも絞りのことをいろいろ教えてくれたし、中濱商店のお母さんにも色々伺ったし、運良く出会った人にガイドしてもらっちゃった1日だったから充実です。ポジャギコースターも完成しました!

Related Posts with Thumbnails