一週一品ものつくり #4｜一月のシャツ

・2013年の抱負のひとつ、「12着のシャツ作り」を兼ねて
　今週の一品はコットンフランネル地のプルオーバータックシャツです。

　綿シャツやブラウスがとても好きなのですが、
　真冬は肌に冷んやりとするので敬遠してしまっていたので
　糸が軽く毛羽立っていて肌当たりも柔らかいこの生地で
　冬のシャツを作ってみようと思いました。
　
　衿のあるクラシカルな形のシャツにしようかとも思ったのですが
　生地の雰囲気としてはふんわりやわらかいデザインがいいかなと思い
　クラシックシャツの型紙を元に衿やカフスを付けないで
　ボタン開きにするかわりにタックを入れてみました。

　#2に続いて、この生地も実は使わなくなったシーツでした･･･。
　信頼している無印良品のものですし、寝具の肌触りはお墨付きですし、
　捨ててしまうにはあまりにももったいなくて再利用しました。
　そういう訳で外に着ていくのは何となく気が引けるので
　作業スモックや家でのくつろぎ着として着ようかと思います。
　近所のお買い物くらいは大丈夫かな。。。

芽が出ますように

・”くわい”です。
　羽咋市神子原の直売所「神子の里」で買ってきました。
　「芽が出る」縁起の良いお野菜としておせちに使われたりするそうですが
　わたしはたぶんいままで食べたことがなかった食材です。
　見た目からはどんな味なのか想像できなかったのですが
　「今年芽が出ますように･･･」と新年の願掛けのつもりで（笑）
　直売所のおそば屋さんでくわい天ぷらそばをいただいて
　すっかり気に入ってしまいました。　
　それほど自己主張する味の強さはないのですが
　食感がとても良くゆり根のようなほっくり感です。
　
　おうちでは素揚げにして頂いてみました。
　レシピをいただいたので煮物にも挑戦してみようと思います。
　来年のおせちメンバー入り決定です。
　
　

春の訪れ

・まっしろな雪景色に包まれるこの季節にも
　少しずつ日が長くなってきているのを感じます。
　だんだん伸びてくるチューリップの芽や
　道端の小枝にふくふくしたつぼみをみつけたり。
　春の気配が身近になってきました。まもなく立春です。

　良く行くお野菜直売所で小さなふきのとうを見つけたので
　さっそく買って”ふきのとう味噌”を作りました。

　味噌・砂糖・みりん・酒・卵黄を合わせて
　弱火にかけながら3-4分よく混ぜて火を止めたら
　湯がいて細かく刻んだふきのとうを混ぜ合わせて完成です。

　春の香りと苦みをふわーっと感じます。
　こんがり焼きおにぎりにちょこっとのせたり
　蒸し鶏につけて食べるのもおいしかったです。
　お酒のお供にこのままちびりちびりと食べてもおいしいです。
　

雪景色

・金沢では先週末から雪が降り続いています。
　今年は例年よりも雪が少ないと聞いているので
　これがいつもの冬の景色なのかもしれません。
　車に積もった雪は20cmくらいだったでしょうか、
　今朝は今年でいちばん多く積もっていた気がします。
　大きな道路からちょっと入った道はふかふかの雪で覆われて
　前に通った車が残したあとをたどりながら
　ハンドルをしっかり握ってゆっくりとろとろ運転しました･･･
　本格的な雪道運転デビュー?です。

　日暮れ時の金沢21世紀美術館です。
　SANAA設計の美しい建物が光に包まれる様子が大好きです。
　春の青々とした芝生に囲まれた風景もとても好きです。
　

一週一品ものつくり #3

・今週の一品はHさんのステンカラーコートです。

　コートが欲しいとお願いされていたのですが
　昨シーズンは作ることができなくてそのまま
　コート無しでひと冬過ごさせてしまったのでした。
　寒い金沢の冬にはコートは必需品です。
　やっとお渡しすることができました。　

　服地を探すときによくお世話になっている
　ヨーロッパ服地のひできさんで見つけた
　イタリアLUIGI COLOMBO社の起毛圧縮ウールシルクです。
　カシミア・アンゴラ混紡の生地で手触りがとてもよいです。

　カラフルネップがちょっとかわいらしすぎるかな･･･と
　すこし心配だったのですが、ベースの色が落ち着いている分
　良いアクセントになったと思います。

　紳士服にはやっぱり水牛ボタンを、と思いダークブラウンを選んでみました。

新しい世界へ

・今年はまだ始まったばかりですが、いろいろなご縁のおかげで
　わんちゃんのお散歩レインコート、帽子、マザーズバッグなど
　偶然ですがどれもいままで作ったことがないものを作るという
　お仕事を頂いて、新しい世界への冒険の扉が開きました。
　
　どれも実際に使うものですので、
　それぞれ用途や必要な機能があって
　それにあわせた特別なつくりがあって
　ものつくりの原点というのでしょうか、
　そういうものを勉強できるのは楽しいです。
　
　ご紹介できるのは少し先になるものもありますが、
　これからの一週一品に登場するかも?！です。
　かえるの冒険の旅にお付き合い頂けたらうれしいです。
　

備える

・先週の木曜日1月17日は阪神淡路大震災が発生した日でした。
　18年という年月が経っても、いろいろな複雑な気持ちや
　大切な人たちへの思いをかかえ続けて苦しんでいる人が
　たくさんいるのだということを思うと
　またぎゅうぅと心を摑まれる思いでした。

　震災のみならずいつ何時何が起こるかわからないのだから
　出来るだけ悔いのないように、大切な人はもちろん、
　日々出会ったりすれちがう知らない人達とも
　思いやりと優しい気持ちで気分良い時間を共有したいです。
　なかなか難しいけれど、わたしの心の備えと思って心掛けたいです。
　
　もうひとつの備えは非常用リュックです。
　以前バックパッカーの旅をしたときに使った大きめのリュックに
　あれこれ思いつくものを詰め込んで置いています。
　5年保存可のお水やお米、パンの缶詰、クラッカーなど
　3日分を想定して先日新しく買い替えました。

　どれだけ揃えておくべきなのか正しい答えはおそらくないのでしょうが
　「とりあえず揃えた」ことでこころの荷がひとつ下りた気がします。
　

切手集め

・郵便局へ出かけた際に、こんなかわいい切手を見つけました。
　

　懐かしのあらいぐまラスカルです。
　メールが主流となっているいま、手紙やはがきをもらうだけでもうれしいのに
　記念切手やかわいい切手が貼られているとまたうれしいものですよね。
　わたしも気に入ったものを見つけたときにはつい買ってしまいます。

　2013年かわいいもの探しの旅は続きます。

大寒（だいかん）｜欵冬華（ふきのはなさく）

・昨日20日日曜から二十四節気の「大寒（だいかん）」に入りました。
　一年で最も寒さが極まるころです。
　今朝も外を歩いたら顔にぴりりっとした寒さを感じました。
　寒気を利用した、凍り豆腐や味噌などを仕込む時季なのだそうです。
　今年の抱負を考えたときに手前味噌作りが頭に浮かんだのですが
　いまは中六商店さんのおいしいお味噌があるのだから･･･と
　もう少し先の楽しみとすることにしました。

　日が徐々に長くなり、少しずつ着実に、春へ向かう季節でもあります。
　
　七十二候では、24日木曜まで「欵冬華（ふきのはなさく）」
　”欵冬”はふきのことで重い雪を押しのけて、ふきのとうが顔を出すころ、
　なのだそうです。ことし、ふき味噌作りに挑戦したいなぁと思っています。

・先日、北海道に住むお友達から大寒にぴったりのかわいいお菓子を頂きました。
　

　雪模様がとってもかわいいです！
　これは、ベリー＆ハスカップ。他に濃厚ショコラ、ホワイトチーズがあります。
　米粉とチョコの組み合わせがすてきなほろほろしっとりな食感を奏でています。

　Sちゃん、ありがとう！

一週一品ものつくり #2

・Hさんのお母さんからの依頼でフリースプルオーバーを作りました。
　手持ちのお気に入りのプルオーバーとおなじかたちで
　着丈だけ11cm長くしてほしいとのことでした。

　材料は、使わなくなった下の写真の寝具（２セット）です。
　敷き布団の上に敷いて足をすっぽり入れてあたためるものだったそうです。

　裏の見返しにブラックウォッチ柄のダブルガーゼを使ってみました。

　裾はウール素材のメートラインというテープで挟んで始末しました。

　家事がしやすいように袖口はゴムをいれて絞っています。

　ふわふわ毛足のある生地だったので裁断後に”ふわふわ”が
　体中・部屋中に散らばって扱いがちょっと大変でしたが
　寝具ならでわのあったかさと手触りの良さが活きました。
　良いリサイクル体験になりました。

かえるブックカバー

・「京都で見つけました」と先日遊びに来てくれたMちゃんが
　プレゼントしてくれたかえるプリントのブックカバーです。
　かえるの表情が元気な笑顔でとてもかわいいです。
　
　かえるコレクションがまたひとつ増えました。
　Mちゃん、ありがとう！
　

きつねと王子さま

・NHK Eテレの番組で「星の王子さま」が取り上げられていて
　いろんな星を巡っていろんな哀しい人々に出会ったのちに
　地球にやってきた王子さまがきつねとの出会いによって
　絆をつくる大切さに気づくエピソードが紹介されていました。

　きつねが王子さまに語ったその一文をご紹介させていただきます。

　ある存在によって世界の見え方が変わったり大切なものになる。
　なんて美しい表現なんだろう、と思いました。
　
　”飼いならす”というどちらかというとネガティブな印象をもつ
　言葉が使われて、最初はちょっと不思議に感じました。

　飼いならす：フランス語でapprivoiser（英語では to tame）

　この言葉をどう理解したらよいか、番組のなかで語られていたのは
　相手を受け入れて自分を変える勇気をもつこと。
　そのためには辛抱が必要であること。
　お互いに“飼いならされ合う”ことで
　相手が自分の中に入ってくる、自分が相手の中に入っていく、
　それがないと関係を深めることは難しい。
　影響し合って変化することを楽しむこと。
　サンテグジュペリは時間をかけて絆をつくる大切さを
　あえてこの言葉を使って伝えようとしたのではないか
　ということでした。

　あらためて気づかされたのは
　わたしにとって相手を受け入れるというのは意外に難しくて
　特に年齢を重ねるごとに頑なになってきて
　自分を変えられることに保守的になっている気がします。
　”飼いならされる”ことが億劫になっていると言えるかもしれません。
　
　私の感動や感じたことがそのように伝えられたかわかりませんが
　この文章との出会いで自分の心持ちがすこし変わった気がします。
　

雉始雊（きじはじめてなく）

・七十二候では、今日からの5日間は小寒の末候
　「雉始雊（きじはじめてなく）」
　雄のきじが鳴きはじめる頃、とあるのですが
　実際に鳴きはじめるのは春でもう少し先のようです。

・昨日は東京が大雪に見舞われたニュースで持ちきりでしたが
　金沢は雨が降ったりやんだりで雪の気配はありませんでした。
　今日は一転してわたのような雪が空を埋め尽くしています。
　今週は雪の降る日が多そうですが暦上の春はまもなくです。
　残りの冬の日を楽しみたいと思います。

　

　写真は11日に撮ったものです。
　前日の夜から降り続いた雪が5〜10cmほど積もりましたが
　積もっても数日で消えて根雪にはなりません。
　同じ日本海側でも新潟や山形とはずいぶん気候が違うんですね。

一週一品ものつくり #1

・1週間に1つ、服やバッグなどの小物を作って発表しようという
　今年の抱負のなかでもハードルの高い挑戦のひとつです。
　実際には製作に1週間以上の時間が必要なものもありますが
　昨年作った未発表のものや小物も組み合わせながら
　なんとかがんばってみたいとおもいます。

・#1は、ウールのステンカラーコートです。
　ホームページをみてくださった金沢にお住まいのお客様から
　ご注文をいただいて、先月お打ち合わせや仮縫いをして
　先日お渡ししてきました。

　とても手触りのよいヘリンボーン柄のカシミヤ混ウール地です。
　軽めに仕上げたかったので芯は入れず、
　表地の支えとすこしでも暖かくなればと薄いシルク地を入れています。

　お客様のご希望で袖口にチェック柄の生地を使用しました。
　こういうちょっと隠れたおしゃれもすてきです。

　裏衿にも同じチェック地を入れてみました。

　前あきの裏もお揃いのチェック地です。
　ボタンを開けてはおるときなどにすてきなアクセントになります。

　木のボタンもお客様のご希望でお付けしたのですが、
　手触りも雰囲気もあたたかみがあってやさしい表情のコートになりました。

　すてきな生地でお仕事させていただけるのは幸せです。
　S様、この度はご依頼下さりありがとうございました。

2013年のお正月

・年末年始をHさんの実家がある伊勢で過ごして
　1月1日に伊勢神宮へ初詣に行ってきました。

　例年1日の日中は比較的人が少なめとのことなのですが
　今年は昨年より人が多かったように感じます。
　入場制限は無かったもののしばらく並んで待ちましたが、
　今年もみなが健康で平穏に暮らせますように
　新年のご挨拶とともにお参りしてきました。

　内宮参拝の後は大賑わいのおはらい町・おかげ横丁を通って
　猿田彦神社にお参りしておみくじを引きます。

　今年のおみくじは、「中吉」でした。

　ー初めは憂き事あれど後　吉
　　深く嘆き悲しまず身を慎んでおれば
　　後は万事思いのまゝになります
　　あわてさわぎ心乱れると災これより起る事あり
　　心静かにしなさいー

　願事　おそいが後に叶う　口舌を慎みてよし　
　
　とありました。
　のんびりどっしり構えて黙々とやるべき事をやるべし
　ということでしょうか。心掛けたいと思います。　
　
　境内にある佐瑠女（さるめ）神社にも必ずお参りしています。
　天宇受売命(あめのうずめのみこと)という技芸事の神様が祭られているので
　今年も勉強に励みます、手仕事が上達しますように･･･と願いました。

・はじめておせちを作りました。

　田作りと数の子はHさんのお母さんが用意してくれました。
　昆布真子巻きは金沢のしら井さんで購入したものです。
　栗きんとんのかわりに秋に作った栗の渋皮煮をつめて
　伊達巻きはHさんが嫌いなのでかわりに塩糀漬けゆで玉子を。
　黒豆を初めて炊いてみましたがなかなかおいしく出来ました。

　近江町市場で買った天然ぶりを塩糀・味噌に漬けて焼いたのと
　花れんこんの素揚げ、しら井さんで買ったかぶら寿司と
　鶏肉の八幡巻きは大根・人参を巻いて梅干しと一緒に甘辛く煮ました。

　お重箱はHさんの実家にあった伊勢春慶を使わせていただきました。
　木目を生かす透明漆を使うのが春慶塗の特徴なのだそうです。
　きれいな飴色でやわらかい雰囲気がとても好きです。

　好きなものを縁起物と一緒にちょこちょこっと詰めたもので
　伝統的なおせちとはいえないのかもしれませんが
　ちょっとしたものでもお重箱に詰めるとお正月らしくなって
　作るのも食べるのも楽しかったです。
　ぜひ来年も再挑戦してみようと思います。
　
　順番が前後しましたが、今年の抱負をもう2つ実行しました！

・七十二候では、今日からの5日間は「水泉動（しみずあたたかをふくむ）」
　地中で凍っていた泉が動き始めるころ、なのだそうです。

52 projects

・昨年の日記ですこし触れたことがありましたが
　2013年の抱負＆やってみたいことを52項目のリストにして
　これからの1年を過ごしてみようと思います。

　1年52周なので52項目、と設定してみました。
　いくつかはだいぶハードルの高い挑戦だったり、
　その逆でとっても小さなこともあったり、
　漠然としたことだったりすごく具体的だったり、
　ばらばらですが思いつくまま書き出してみました。

　昨年中に全部を思いつかなくてリストはまだ未完成なのですが、
　”かえる洋裁店2013年の抱負ページ”を作ってみました。
　上の黄色いバーに”2013年の抱負”というリンクを作ったので
　もし良かったら見てみて下さいね。

　年の終わりに大反省会にならないように
　1日1日を大切に過ごしたいと思います。

　

カピバラ湯

・昨年の冬至の日のNHKニュースでいしかわ動物園の
　ゆず湯につかるカピバラさんの映像を見て、
　あまりのかわいさにふるふる震えてしまいました（笑）

　今年の抱負（?）のひとつ、”カピバラさんに会いに行く”を
　先週末にさっそく実行してきました。

　雪に覆われた動物園を奥へ奥へと進んでゆくと
　目を細めてじーっとお湯につかっているカピバラさん達がいました。

　打たせ湯にしみじみと鼻先を当てつづけるカピバラさんもいました。
　まるで深く物思いにふけっているような、または無の境地のような
　もっふりした横顔がとても愛らしいです。

　また会いに行ってしまいそうです。

新春のご挨拶

・新年あけましておめでとうございます。　
　本年もどうぞよろしくお願いします。

　新しい一年にするべき事、挑戦したい事があれこれ頭を巡り
　整理しきれないままもやもやと年を越してしまったのですが
　これからの51週間を大切に過ごすために
　今週あらためて”2013年ノコト”を考えて整理しようと思っています。

・雑誌「天然生活」のカレンダーに沿って　
　今年も季節の暦をお知らせしてゆきたいとおもいます。

　1月5日土曜日から二十四節気の「小寒（しょうかん）」に入りました。
　一年で最も寒いこの時季を”寒（かん）”といい
　小寒を迎える日が”寒の入り”なのだそうです。
　これから立春までの30日間が"寒の内"で
　寒さの厳しい日がもうしばらく続きます。

　七十二候では「芹乃栄（せりすなわちさかう）」
　春の七草のひとつ、芹がすくすくと生えてくる時季なのだそうです。

　
・「雪は豊年のしるし」といわれ、またお正月の雪は吉祥とされているのだそうです。
　年末年始にかけて金沢でも雪がよく降りました。
　今年は自然災害のない豊かな年となりますように･･･。

　写真は1月5日の様子です。
　屋根に雪が積もり、つららが下がっていましたが
　今日はところどころ道端や日陰に残雪が残るものの
　屋根の雪はすっかり消えています。
　降っては溶け、凍って消えて、を繰り返しながら
　春の到来を心待ちにする日々です。