Enkelであること。

・何かを読んだり見たり聴いたりした際に
　心に残った言葉を時折手帳にメモしています。

　建築家であり家具デザイナーの中村好文さんの本
　「普通の住宅、普通の別荘」のまえがきを読んでいて、
　あぁ！と思う言葉に出会いました。

　それは、「Enkelであること。」

　Enkelとはスウェーデン語で、
　元々の意味は「Simple」とか「Plain」、
　他にも「Convenient」「Useful」という意味も持つそうです。
　この言葉を中村さんに教えてくれたスウェーデンの青年は
　"Enkel"は「Ordinary」「Honest」「Sincere」という意味も
　併せもっているのではないかと思う、と言ったそうです。

　「あなたの住宅をひと言で表すとしたら？」と聞かれたら
　こう答えるだろう、と中村さんはまえがきに書かれていました。
　この本の表紙にある「普通で、ちょうどいい」という言葉があります。
　中村さんにとってのEnkelを日本語に当てはめるなら

　かんたんに「私も同じです」なんていうのは
　まったくとてもおこがましいとは思うのですが、
　私がどんな服を作りたいか、という想いを
　この"Enkel"という言葉がまさに表してくれている気がして
　この言葉との出会いにハッとしたのでした。

-Enkel-
　Simple, Plain, Convenient, Useful
　Ordinary, Honest, Sincere
　
　10年後に振り返って実感できるような仕事をしたいです。